一時的に介護対応の宿泊施設サービスを利用する
Q.質問
夫が数か月の予後と診断されていて家で暮らしています。老夫婦二人暮らしでどちらも80歳代後半です。私自身が心身疲れてへとへとで倒れそうです。どうしたらいいでしょう。預かってケアをしてもらえる施設やサービスはないでしょうか。
A.答え
「レスパイト入院」や「看護小規模多機能型居宅介護サービス」も選択肢の一つです。
時に介護をしている家族の方が倒れてしまうことがあります。そうならないように、早めに対策を考えておきたいものですね。
介護疲れの時の対策は2種類で、一つは家にサポートしてくれるサービスなどを利用すること、もう一つは、介護者の息抜き、休憩(レスパイト)のために、家ではない別な療養場所に本人に移っていただくことです。
<レスパイト入院>
考えられる療養場所としては、病院の地域包括ケア病棟です。もともとの主治医が病院であればその主治医に相談して一定期間入院することが考えられます。
診療所やクリニックが主治医の場合でも入院する病院を紹介してくれると思います。短期間の入院・入所なので「レスパイト入院」といわれます。
<看護小規模多機能型居宅介護サービス>
あまり知られていませんが、「看護小規模多機能型居宅介護サービス」(略して「看多機(かんたき)サービス」)が近くにあれば利用するのもいいでしょう。
「看多機サービス」とは、(1)帰り、(2)宿泊、(3)訪問介護、(4)訪問看護の、4つの役割を一体的に行うことが特徴で、医療ニーズの高い在宅療養者を支えるサービスとして創設されました。
一般的には介護保険対応のショートステイサービスは、進行したがんの方を受け入れるのには無理があるところが多いですが、看多機サービスは重症の方やがんを患った方には適したサービスといえます。
看多機サービスでは、看護師が常駐し、宿泊も十分に可能です。
ショートステイサービスは、介護者の冠婚葬祭や旅行などの事情がある時にも利用できます。
執筆者 | 宮崎 和加子 |
公開日 | 2021年7月1日 |
文書番号 | gw0072 |
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