亡くなった後に家族がすべきこと・できること

亡くなった後に家族がすべきこと・できること

Q.質問
在宅療養をしている家族の最期のときが近いと感じています。亡くなった後に家族がすべきこと・できることにはどのようなことがありますか。

A.答え
在宅医や訪問看護師に連絡し、必要な段取りを進めましょう。

事務的に最初に必要なことは、医師にご本人の死亡を確認してもらい、「死亡診断書」を書いてもらうことです。ご家族だけで看取られた場合でも、在宅医、訪問看護師に連絡し、亡くなった時刻を伝えましょう。継続して在宅医の診察を受けていて、病気の経過による死であることが明らかであれば、警察が介入することはありません。

その後、看護師などと一緒に、ご本人の身体をきれいにし、着替えをします。タオルと温かいお湯を準備して全身を拭き、希望があれば洗髪やひげそり、顔そりなどをします。旅支度として、ご本人が好きだった服装やご家族が望む服装に着替えさせます。着物や白装束にこだわる必要はありません。今は、口や耳などに脱脂綿を入れることもほとんどありません。

床ずれや傷、点滴や管、ストーマ(人工肛門)などがある場合には、看護師に手当ての方法を相談しましょう。整髪し、お化粧をして、ご希望があれば胸の上で手を組みます。これらのケアを葬儀会社が行うこともあります。

なお葬儀会社には、医師から死亡診断書を書いてもらった後に連絡するのが一般的です。葬儀会社の方は、死亡診断書を確認した後に、ご遺体を移動したり、着替えさせたりなどができるようになるため、死亡診断書があるかどうかをご家族に尋ねてきます。

もしまだ死亡診断書が手元にない状況でも、葬儀の段取りなどの打ち合わせを先行して行う場合もあります。葬儀については、お元気なうちにご本人の意向を尋ねたりなどし、ある程度備えておくと慌てずに済むでしょう。

葬儀は、ご本人が旅立たれた後、残されたご家族が悲しみを乗り越え、歩み出していくために必要な儀式とも言えます。予算と相談しながら、無理のない範囲で準備を進めましょう。


執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0140

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