在宅療養に否定的な親戚から理解を得るために

在宅療養に否定的な親戚から理解を得るために

Q.質問
病院の医師ともよく話し合い、本人の希望で在宅での療養を始めることになりました。家族としてはできるだけ本人の思う通りにしてあげたいのですが、遠方に住んでいる親族が反対しています。どうしたら理解してもらえるでしょうか。

A.答え
在宅療養がどのようなものなのか、より具体的に伝えてみましょう。

「まだ治る見込みのある治療法があるのではないか」「家で看られるはずがない」など、ご本人やご家族の状況や意向を十分に把握しないままに発せられる言葉を耳にすると、責められているように感じ、気持ちが重くなりますね。

ご本人やご家族が在宅での療養を希望していても、療養の方針や看取りに対する考え方の違いなどから、親族間で意見が食い違うことは少なからずあります。

一般的に、ご本人と離れて暮らしている親族の方が在宅療養に不安や不満を感じる理由として、「在宅療養がどのようなものなのかをイメージできない」ということがあるようです。

こうした不安を払拭するためには、在宅療養についてより具体的に知ってもらうことが必要です。たとえば次のような事柄を伝えてみましょう。
在宅療養を希望しているご本人の気持ち
在宅療養に至る治療や療養の経緯
在宅療養に携わる医療・介護スタッフのサポート体制
ご本人のケアに直接関わる家族のサポート体制(役割分担)

丁寧に説明しても理解が得られない場合には、担当医から直接病状などについて説明してもらうのも一つの方法です。

在宅療養という選択を支持して協力してくれるだろうと思っていた身内の方が在宅療養に否定的だったり非協力的であったりするのは残念でつらいことですが、在宅療養が始まってからも折々経過を報告し、少しずつでも理解を深めてもらうことで、すれ違いや無用な摩擦が起こらないようにしていきましょう。


執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0097

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