家族ができるケア

家族ができるケア

Q.質問
訪問看護師やヘルパーさんの行うケアや介助はとても専門的にみえますが、家族でも行えるケアはありますか?
また、本人は身の回りのことはできるだけ自分でしたいと話していますが、家族はどこまで介助したらよいのでしょうか。

A.答え
在宅で必要なケアや介助の多くは、ご家族も無理のない範囲で行うことができます。

口腔ケアや食事、排泄、体の清潔・スキンケア、体位交換・移動、ベッド周辺の整理など、在宅で必要なケアや介助の多くは、ご家族でも無理のない範囲で行うことができます。

ケアを安全に行うコツや方法は、訪問看護師やヘルパーに教えてもらうとよいでしょう。うまくできるだろうかと心配せず、まずは支援スタッフと一緒にやってみて、徐々に慣れていくこともできます。

ただ、何でも家族でやらないといけないと考えると心や体の負担になることもあるので、無理のない範囲で、その都度支援スタッフと相談しながら、よりよい介助の方法を見つけていくようにするとよいでしょう。ご本人の状態や環境によって、いろいろな工夫ができる場合があります。

なお、療養中の方のなかには、体力的に厳しくなっても身の回りのことは自分でしたい、たとえば「トイレだけは這ってでも自分で行きたい」という方もいらっしゃいます。このようなご本人の意思は尊重し、可能な限り自身で行えるよう、時間がかかっても見守り、サポートするという心構えが大切です。

「まだ自分でこれだけできる」という実感は、ご本人にとって気持ちの支えになります。

また、症状が進むと、ベッド上での排泄や痰の吸引などのケアが必要になる場合もあります。これらもご家族が行うことができますが、ご家族で行うのが難しい場合や、あるいは介助に疲れたとき、体調の悪いときなどは無理をしないことが大切です。

ご家族だけで何とかしようとせずに、在宅支援チームのサポートを受けることを検討してください。


執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0127

【関連記事】

【関連キーワード】
#家族 #ケア #介助
Powered by Helpfeel