新型コロナウイルス感染症とがん治療の通院
Q.質問
新型コロナウイルスの影響で、経過観察中であれば外来日を延期するなどの対応がされているようですが、がんの治療中の場合には通院をし続けなければなりません。通院をする上で注意点はありますか? 待合室などで注意をすることはありますか?
A.答え
がん治療のための通院の予定について、治療の目的、方法、予定の調整ができるかどうか、など、担当医と相談してみましょう。
治療や通院の予定について、もともとの予定のとおりにしたほうがよいか、延期や休止など変更できるかどうかについては、がんの状況や身体の状態、ご本人の希望、治療の目的や経過、効果や副作用などの状況、ほかに想定される治療の選択肢など、さまざまな面からの検討と判断が必要です。
ご自分だけで判断しないで、外来受診のときに話し合ったり、病院へ電話したりするなど、必ず担当医や、医療者、医療機関の相談窓口などに相談しましょう。
とはいっても、往復の移動や、検査や診察待ちの時間など、不安に感じることがあるかもしれません。治療の内容を変えなくても、複数の日付にわたる検査・治療・外来の予定を同じ日に調整するなどして、通院の回数を減らす工夫ができる場合があります。
病状が安定しており、治療の内容に変化がない場合など、状態によっては電話やインターネットなどを通じて診察を受けたり、お近くの医療機関で検査を受けてその結果を共有したりすることで、病院に行かなくても近くの薬局で薬を受け取る、あるいは薬局から薬を届けてもらえる、などの対応ができる場合があります。
希望する場合には、通院している医療機関に問い合わせてみましょう。
一方で、少し時間を掛けてでも医療機関を受診して、直接治療を担当している医師と話して診察を受けたほうが、安心して治療を続けることができるかもしれません。まずは担当医や、医療者、医療機関の相談窓口などに相談してみましょう。
また、通院や待合室では、あらかじめ入口や待機する場所、体温や体調を確認するための場所など、医療機関ごとに指示がなされています。もし咳や発熱、倦怠感などで体調がすぐれない場合には、あらかじめ電話で連絡し、受診の方法について確認しましょう。
受診方法や時間、入口などについて説明がなされることがありますので、メモなどをとりながら聞くとよいでしょう。外来や待合室では換気のために外気を取り入れて窓を開けた場所で待機することがあるかもしれません。
マスクや手洗い(アルコール消毒)といった感染防御対策に加え、羽織ることのできる衣服や帽子、手袋、マフラーなど防寒対策もしておくとよいでしょう。
執筆者 | 渡邊 清高 |
公開日 | 2021年7月1日 |
文書番号 | gw0146 |
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