新型コロナウイルス感染症の症状とがんやがん治療による症状の区別
Q.質問
がんによる症状、あるいは抗がん剤などの影響で、体調が変化したり発熱したりすることがあります。新型コロナウイルス感染症による症状と見分けられるのでしょうか?また、発熱したときはどう対応をしたらよいのでしょうか?
A.答え
がんによる症状や治療に伴う体調の変化と、新型コロナウイルスによる症状との区別が困難な場合があります。熱が上がったときの対応について、担当医と話し合っておきましょう。
がんによる症状や、治療に伴う体調の変化によって、発熱や倦怠感(だるさ)、咳などが起こることがあり、新型コロナウイルス感染症による症状との区別が困難な場合があります。
また、肺炎やインフルエンザなど、別の感染症による可能性も考えられるかもしれません。検査の結果が参考になる場合がありますが、検査のタイミングや条件・方法などによって、必ずしも正確な結果にならないこともあります。
普段から体温や体調など、身体の変化を記録しておくと参考になることがあります。
また、以下の内容についてまとめておくと、診察を受けたり、相談したりするときに経過や症状を伝えやすくなります。
通院の状況に関する情報(診察券の番号、病名、かかっている診療科、担当医の名前、最近受けた治療[例:治療の内容、薬の名前、手術日]、受診した日付など)
症状に関する情報(発熱がある場合、いつからか、どの程度の発熱か、咳やだるさ、味覚や嗅覚の障害など、ほかの症状はあるか、意識や声を掛けたときの反応、呼吸の様子など変わったことはないか、など)
対応に関する情報(症状に対して何か対応したか、例えば、解熱剤をのんだ、近くの医療機関を受診した、薬を処方された、検査を受けた、など)
周囲の状況に関する情報(発熱など、感染症が疑われる症状を有する人の近くにいた、不特定多数の人が近接して大きな声で会話していた、最近流行地域や海外に訪問していた、など)
その他、心配なこと、聞いておきたいこと
また、熱が上がったときの対応については、病状や経過、治療の内容、想定される発熱の原因とその対処など、お一人お一人の状態に応じて異なります。あらかじめ担当医と話し合っておきましょう。
急な発熱の場合や、ほかにつらい症状がある場合など、急ぎ対応が必要と考えられるときには、医療機関に直接出向く前に、あらかじめ電話で連絡し、受診の方法や対応について相談しましょう。
執筆者 | 渡邊 清高 |
公開日 | 2021年7月1日 |
文書番号 | gw0148 |
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