「在宅死」はそんなにいいものなのですか
Q.質問
病院で死ぬのが当たり前のようになっている日本で、老衰ではなくがんという病気なのに病院ではなく在宅死がいいという風潮があるように見えます。自分の周囲ではほとんど病院で亡くなっているのですが、在宅死はそんなにいいものなのでしょうか。
A.答え
「在宅死」も選択肢の一つです。
死ぬことは誰しも喜ばしいことではないですが、必ず来るものです。がんという病気ということを抜きにして、どこでどのように死を迎えるのかを選べるとすれば、どう考えますか。様々な調査では、「自宅で」と答える人が半数以上です。
ある意味で、がんだからこそ(今後の見通しがある程度はっきりしている)死ぬまで暮らす場所と最期の一息をする場所を選べるのだと思います。望む形での「在宅死」を迎えるためには、様々な条件がそろわないと難しい面がありますが、それを可能にしようという在宅支援チームが各地で取り組んでいます。
多数の方の「在宅死」を支援した専門職チームの一員としては、‟死”まで自分らしく素晴らしい生き方、また逝き方をされている方がとても多いです。その生き方に学ぶことが多いです。身近な相談支援チームに相談すると、体験したご家族、ご遺族のお話を聞くこともできると思います。
執筆者 | 宮崎 和加子 |
公開日 | 2021年7月1日 |
文書番号 | gw0094 |
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