点滴から経口薬に変更したい

点滴から経口薬に変更したい

Q.質問
点滴の治療をしていますが、新型コロナウイルス感染が怖いので、のみ薬に変更をしたいです。どうしたらよいでしょうか?

A.答え
がん治療の内容や方法、通院の予定について、希望や不安があれば、担当医と相談しましょう。

がん治療の内容や方法、通院の予定について、現在の治療のまま継続したほうがよいか、点滴による治療からのみ薬(経口薬)に変更できるか、延期や休止などができるかどうかについては、がんの状況や身体の状態、ご本人の希望、治療の目的や経過、効果や副作用などの状況、ほかに想定される治療の選択肢、感染症の発生状況など、さまざまな面からの検討と判断が必要です。

ご自分だけで判断しないで、必ず担当医に相談しましょう。

とはいっても、往復の移動や、検査や診察待ちの時間など、不安に感じることがあるかもしれません。治療の内容を変えなくても、複数の日付にわたる検査・治療・外来の予定を同じ日に調整するなどして、通院の回数を減らす工夫ができる場合があります。

病状が安定しており、治療の内容に変化がない場合など、状態によっては電話やインターネットなどを通じて診察を受けたり、お近くの医療機関で検査を受けてその結果を共有したりすることで、お近くの医療機関で点滴による治療を受けたり、近くの薬局で薬を受け取る、あるいは薬局から薬を届けてもらえる、などの対応が受けられる場合があります。

治療の延期や中断については、がんの病状が安定している場合(寛解状態など)、手術の後の補助化学療法で再発リスクが低い場合、予定している治療期間をほぼ終了し中断による不利益が少ない場合などに、考慮される場合があります。

例えば、あくまでも一例ですが、以下のような場合があります。

病状が安定している乳がん治療を点滴の抗がん剤からホルモン剤に変更する
病状が安定している前立腺がん治療を点滴の抗がん剤からホルモン剤に変更する
通院の時間や往復の移動のリスクを減らすために、近くの医療機関で点滴の抗がん剤を受ける
治療間隔が長めの治療に変更して、通院の回数を減らす
(新型コロナウイルス感染症ではなく)抗がん剤による発熱性好中球減少症(抗がん剤治療後に白血球のうち好中球が減少し、発熱を起こした状態。重症の感染症が懸念される)を予防するための処置や、抗生物質を備えておく

現在の治療や、通院について不安や希望があれば、まずは、通院している医療機関に問い合わせてみましょう。似た経験をお持ちの方のお話が参考になる場合もありますが、病状や治療の内容、対応の方法はお一人お一人の状況によって異なります。

まずは担当医や、医療者、医療機関の相談窓口などに相談してみましょう。

執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0152

【関連記事】

【関連キーワード】

Powered by Helpfeel