ベッド上での体位変換方法

ベッド上での体位変換方法

Q.質問
父が在宅で療養しています。いつも同じ向きで寝ていると床ずれができるのではないかと心配です。ただ、一人で体の向きを変えるのはとても大変です。コツがあれば教えてください。

A.答え
介助する側・される側、双方に負担の少ない体位変換の方法があります。

体位変換には、むくみや床ずれ(褥瘡)を予防したり、肺や腸などの内臓の動きを促したりする効果があります。ここでは、仰向けから右向きにする場合の体位交換の一般的な方法を紹介します。

ただし、その方の状況や病状によって適切な介助やケアの仕方は変わってきます。在宅支援チームのスタッフに相談しながら、よりよい方法を探っていきましょう。また、痛みや体の向きに制限がある場合には、それに配慮しながら行いましょう。

【用意するもの】
体位変換用のクッションなど

【手 順】
(1)介助者はベッドの右側に立ち、体を動かすことを本人に伝える。

(2)本人の顔を横になる方向(右側)に向けてもらう。このとき、枕も少し右側に引っ張っておく。

(3)本人の両腕を、胸の前で交差させる

(4)足をそろえて膝を立てる

(5)介助者は本人の左肩と膝に手を当て、膝を右に倒してから肩を倒す。

(6)腕や腰、足を楽な位置に整え、シーツや寝間着のしわを伸ばしてクッションで体を安定させる。


【ポイント】
本人の体を小さくまとめてから動かすのがコツです。
てこの原理を使うことで、小さな力で体位変換させることができます。
「持ち上げる」のではなく、「押す・引く・転がす」イメージで行います。
体の同じ場所(特に骨の出ている部分)に圧がかかり続けないように配慮しましょう。
看護師やヘルパーにやり方を聞いてみましょう。
状態に応じて、床ずれを予防するエアマットなども利用するとよいでしょう。


執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0133

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