吐き気や便秘の対処方法

吐き気や便秘の対処方法

Q.質問
母が在宅療養をしていますが、体の衰弱とともに、吐き気をよく訴えるようになり、特に食べたあとにはよく戻してしまいます。また便秘も続いています。こういった症状はよくみられるものなのでしょうか。

A.答え
吐き気や便秘はよくみられる症状ですが、対処法があります。

吐き気や嘔吐はがんで療養されている方によくみられる症状です。その原因はさまざまで、がんそのものや治療による影響、口やのど、お腹の調子など身体の状況、不安やストレス、抑うつなどの精神的な要因などが含まれます。

原因に応じて症状を和らげるための対処が行われますので、在宅支援チームの医師や看護師に相談してみましょう。

なお、吐き気があるときには、無理して食事を摂ろうとする必要はありません。 吐き気が強いときには体や頭を横に向けて、吐いたものが気道(空気の通り道)に入らないようにします。

また、吐いたものは速やかに処理して部屋の換気を行い、においがこもらないように配慮します。吐き気が少し落ち着いたときには、水やレモン水などで口をすすいで不快感を取り除きましょう。

便秘もよくみられる症状です。
便秘の原因が医療用麻薬の副作用である場合には、下剤や緩下剤によって症状を緩和することができます。また、がんの進行によっては腸閉塞による便秘が生じることもあります。強い腹痛やお腹の張り、1日に何度も吐く、ガスが出ない等の症状がみられるときには、必ず在宅医や訪問看護師に相談してください。

その他の一般的な便秘対策としては、水分・食物繊維を摂る、無理のない範囲で体を動かす、お腹のマッサージをするなどがありますが、それらが難しい場合には、医師の判断で緩下剤の使用や浣腸、摘便などの処置が行われることがあります。


執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0124

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