老衰とがん終末期、看取り時に大きな違いはありますか

老衰とがん終末期、看取り時に大きな違いはありますか

Q.質問
父は99歳のとき、老衰で家で亡くなりました。私はその介護をしたので、家での看取りについてはある程度のことはわかっているつもりなのですが、今回は夫ががん(79歳)です。余命いくばくもないようでベッド上で横になっている時間が増えてきました。老衰の場合とがんの場合とはどのように違うでしょうか。

A.答え
痛みや苦痛があるかどうか、本人の意識や覚悟などによって異なります。 訪問看護師の仕事では在宅での看取りの支援が多く、その中で多いのは高齢者の老衰死と、がんの終末期の看取りです。

<老衰の場合>
90歳や100歳で、ある意味で天寿を全うされた方の最期の看取りは、家族も本人も「ここまで生きることができたので…。あとは苦しまずに静かに眠るように…」という気持ちの方が多いです。

本人の苦痛や症状も少なく、無理して食べることを強いたりしないで自然のままで支援することになります。

<がん終末期の場合>
がんの終末期の方の場合は、多様です。腹水や呼吸困難などの症状・苦痛がある場合は、医師がその症状を軽減したり緩和したりすることに力を注ぎます。

若い方のがんの場合は、人生のやり残しなどについて心の葛藤も払しょくしきれない場合が少なくありません。個別性が強いので、ご主人の状況に沿った力添えが必要でしょう。

執筆者宮崎 和加子
公開日2021年7月1日
文書番号gw0078

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