重粒子線治療のメリット・デメリット
Q.質問
色々ながんの治療の中で、重粒子線治療は家で生活しながらできると聞きました。これまでの放射線治療や手術と比べて、どのような違いがありますか。メリット・デメリットを教えてください。
A.答え
重粒子線の治療は、炭素の粒子を体のある部分に当てて、そこにある細胞を殺す治療法です。
この粒子は体の深いところの腫瘍がある部分で止めることができ、止まった位置、すなわち腫瘍の部分で細胞を殺す作用が最大となります。従来のX線の治療は、皮膚直下で作用が最大になりその奥は減弱しながら止まることなく体を貫通します。このため、重粒子線では腫瘍以外の正常な部分への照射を少なくして副作用を減らせることが特徴です。また、今までの治療が効きにくいがんの一部に、重粒子線治療は効果があることがあります。デメリットは一部の疾患は保険適応でないため高額なこと、治療できる施設が全国で7か所しかないことです。
手術との比較では、がんの種類や症状ごとに、適応は異なります。手術と比べメリット、デメリットがどう違うかは、専門医にご相談ください。以下の関連記事で、まず、どこで相談できるか、セカンドオピニオンが得られるかをご覧ください。
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2022年11月10日 |
文書番号 | gw0218 |
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