手を貸すと本人が嫌がる時どのように接したらいいですか
Q.質問
本人の希望で在宅療養を始めました。ただ体調には波があり、体を動かすのがとてもつらそうにみえるときもあります。つい手助けをしてしまい、本人に嫌がられます。どのように関わればよいでしょうか。
A.答え
ご本人が「自分らしく」過ごせるようサポートしましょう。
ご本人のつらそうな様子を見ていられず、つい手を貸してしまうことは、ご家族として自然な行動だと思います。その一方で、大切にしたいのはご本人の想いです。
人生の質・生活の質(QOL)を大切にするという考え方の要素には「自立・自律が保たれていること」も含まれます。つまり、自分の意向が周囲に尊重されている、できることは自分でやる、物事を自分で決められるといったことです。
ご本人が自分でできそうなときには、時間がかかっても自身でやり遂げるのをそっと見守ったり、ほんの少しだけ手伝うようにして、ご本人の達成感をサポートすることを心がけるのがよいかもしれません。一方で、手を差し伸べると喜ばれる場合もあります。その時々の状況でどんな支えがご本人にとって心地よいか、声をかけたり促してみるのもよいでしょう。
また、支える側であるご家族のQOLも大切です。
今の時代、介護の経験は初めてという方がほとんどです。療養中のご本人の体調や精神面は時に変化することもあり、これに伴ってご家族のほうが疲れやストレスを感じることも少なくありません。
無理なくサポートを続けられるよう、まずはご家族の不安や疑問点を訪問看護師やケアマネジャーなどに相談してみてください。在宅療養を支える医療・介護・福祉などの専門職からなる在宅支援チームは、ご家族の心身の健康も気にかけています。
執筆者 | 渡邊 清高 |
公開日 | 2021年7月1日 |
文書番号 | gw0117 |
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