食事がとれなくなったのですが、このあとどうなっていくのでしょうか
Q.質問
妻が進行がんで余命いくばくもありません。ほとんど食べなく、2日前からは水分も飲むことができない状態です。妻は私や子どもたちに言い残すことは全部言って自分で全部わかっている状態です。「ありがとう。このまま静かにあの世に逝かせてね」というばかりです。
医師も頻繁に往診に来てくれ、訪問看護師さんも毎日来てくれています。つきっきりで見守っているところです。死が間近に迫った時のサインはどういうものでしょうか。
A.答え
呼吸状態や血圧などの変化があらわれます、慌てず見守っていきましょう。
今は、目を閉じてうつらうつらしている状態でしょうか(傾眠状態)。今後、どういう状態でどういう経過をたどるのかを医師や訪問看護師に尋ねてみてください。予測できる経過を詳しく説明してくれると思います。
呼吸状態をよく見ていてください。呼吸していることがわからないような静かな普通の呼吸でしょうか。この呼吸状態が変化してくることが多いです。肩を使ったような呼吸(肩呼吸)、顎(あご)を上げて口をパクパクさせてあえぐような呼吸(下顎[かがく]呼吸)、胸を上下し大きく呼吸する(努力呼吸)、あるいは、呼吸をしない無呼吸状態が数十秒、その後大きさの違う呼吸を数十秒するような呼吸をするようになるかもしれません。そうなるとかなり死期がせまっているといえるでしょう。
呼吸状態が変わっても苦しいという表現ではなく、死に向かってたどる経過ですので、慌てず見守ってください。 血圧にも変化が現れますが、ご家族は呼吸状態をよく見守っていただくことが大事だと思います。
執筆者 | 宮崎 和加子 |
公開日 | 2021年7月1日 |
文書番号 | gw0084 |
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