仕事と介護の両立について

仕事と介護の両立について

Q.質問
がん治療のために入院していた家族が退院することになりました。自宅での療養を家族みんなで支えていきたいのですが、皆仕事をもっており、仕事と介護を両立できるか不安です。

A.答え
介護休暇・介護休業制度や時短勤務制度などを活用し、無理のない体制を整えましょう。

自宅での療養をご家族全員で支えようとされているのですね。仕事と介護を無理なく両立させて、療養生活が家族にとっても大切な時間となるよう、さまざまな制度の活用を検討していきましょう。

たとえば、介護を要するご家族の通院付き添いや介護保険の手続き代行などのために、1年で5日まで休暇を取得できる「介護休暇」という制度があります。

介護休暇は育児・介護休業法で定められた労働者の権利であり、同一の事業主に6か月以上雇用されていれば、雇用形態にかかわらず(パートやアルバイト、契約社員などでも)会社に申請することで取得が可能です。

また、介護を要するご家族のお世話をする場合に、一定期間のまとまった休暇を取得できる「介護休業」と呼ばれる制度もあります。

介護休暇と同様に、育児・介護休業法で定められた労働者の権利であり、同一の事業主に1年以上雇用されていれば、雇用形態にかかわらず会社に申請することで取得が可能です。介護休業期間中は原則無給ですが、条件を満たせば雇用保険から給付金(介護休業給付金)を受け取ることができます。

そのほか、職場ごとに設定されている「有給休暇制度」や「短時間勤務制度」などを活用できるかもしれません。職場の就業規則を確認し、上司や担当窓口にあらかじめ相談してみることをお勧めします。また、こうした制度の活用中も、近況や今後の見通しなどについて、定期的に職場に報告するとよいと思います。

なお、全国のがん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」では、患者さんご本人だけでなくご家族の就労に関する相談も受け付けているため、職場への相談の進め方や事前準備などについて、参考になる情報を得ることができるかもしれません(がん相談支援センターは、その病院にかかったことがない人でも利用が可能です)。

何より、ご家族全員が、それまでの生活を維持しながら無理なく安心して暮らせることがとても大切です。

訪問看護師やケアマネジャー、ヘルパーといった外部スタッフに必要なケアを任せたり、役割分担したりして、ご家族にしかできないこと――たとえば手を握って声をかける、そばにいて一緒の時間を過ごすといった時間をもつことも、コミュニケーションという大切な介護のかたちです。


執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0103

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