葬儀について本人と話しておいたほうがいいですか

葬儀について本人と話しておいたほうがいいですか

Q.質問
在宅療養を続けてきた夫が、自分の葬儀について気にしており、いろいろ話しかけてきます。家族としては、そんな話を本人とするのはちょっと…と気が引けるうえ、まだ考えたくない気持ちもあります。本人と話し合っておくことは必要なのでしょうか。

A.答え
事前に話すことで、ご本人・ご家族双方の意向に沿った旅立ちの準備ができます。

大切な家族が亡くなることを考えるのは大変つらいことですが、最期のときへの備えや葬儀についても、事前に準備しておくことで、そのときを慌てずに迎えられます。ご本人・ご家族の意向に添い、願いがかなうような旅立ちとなるように、必要に応じて少しずつ準備できるとよいと思います。

ご本人は、ご家族が思う以上に、「最期のときが決して遠くない」状況を感じ取っていることが多いようです。これまで一緒に歩んでこられたご家族であれば、亡くなった後のことについて、前もって本人の希望を確認しておくことも、決してタブーではありません。

今は、葬儀の形態もさまざまです。むしろ、前もってご本人に確認することで、ご本人・ご家族双方の意向に沿ったお別れの準備ができるでしょう。具体的には、たとえば葬儀の種類に関しては、宗教・宗派がある場合にはその希望を確認します。

葬儀の方法としては、近親者やごく親しい人だけで執り行うか、多くの人に参列してもらうか、仕事関係では誰に連絡するかなど、参列してほしい人をリストアップしてもらうのもよいでしょう。また、遺影の写真や、喪主、弔辞をお願いする方、旅立ちのときの装いなども、ご家族とご相談しながら、事前に決めておきたいという方もいます。

葬儀会社についても、事前に情報収集をしておくとスムーズです。
もし、ご縁のある宗教者(お寺や教会など)や地域の有識者がいる場合には、事前に相談してみましょう。まったく見当がつかない場合には、地域にある葬儀社紹介センターを介して葬儀社を紹介してもらうこともできます。

こうしたことについても、在宅支援チームは情報を持ち合わせています。訪問看護師やケアマネジャーに相談してみましょう。


執筆者渡邊 清高
公開日2021年7月1日
文書番号gw0138

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