食欲がない時は点滴をしたほうがいいのですか

食欲がない時は点滴をしたほうがいいのですか

Q.質問
予後1か月と言われ家で療養しています。妻が介護をしてくれて本当にありがたいです。食事も工夫して作ってくれるのですが、最近あまり食べられなくなってきました。身体が食べ物を欲しないという状態のようです。お腹がすくわけでもありません。妻が、食欲がでるように点滴でもしてもらったらどうだろうというのですが、どうしたらいいでしょうか。

A.答え
本人の身体の求めに応じて無理なく食べるようにするのがよいでしょう。

あなたは、食べられないことで何らかの苦痛があるわけではないのですね。でしたら点滴(水分や電解質の補給・食欲増進薬など)の必要性について医師に相談してみてください。

予後1か月と言われているとすれば、大まかにいえばご自身の体がだんだん‟人生の幕引き”の準備に入っているということでしょう。少量の点滴をすることで脱水が改善され、いくらか楽になることもありますが、点滴をしたからといって食べられるようにならないこともしばしばです。

在宅で最期を迎える多くの方は、食べられなくなってきますが、無理に食べると気分不快になったり、痰が増えて本人が苦しむ吸引をしなければならなくなったりすることもあります。

身体の求めに応じて食べられるものを食べられるだけ食べることが、無理がないのだと思います。

執筆者宮崎 和加子
公開日2021年7月1日
文書番号gw0082

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