ストーマと公的支援制度
Q.質問
がんの手術でストーマをつけている人が受けられる公的支援制度はどのようなものがありますか?年齢で異なる場合がありますか?
A.答え
ストーマをつける方はまず障害者手帳を申請してください。
ストーマ(人工肛門、人工膀胱など)をつけている人は、自治体に申請し、認定されると身体障害者手帳が交付され、年齢に関わらず、さまざまな公的助成が受けられます。公的支援の金額などは、等級により変わりますが、ストーマをつけた人は、通常3級または4級の障害者と認定され、さらに重複障害があると等級が上がる場合もあります。
主な扶助としては、装具の購入費の支援などで、本人10%負担で、月に1万円程度の補助があります。また障害者には等級に応じて、税金の控除が増えたり、交通費や交通機関の優遇措置、公的施設(美術館やスポーツ施設や駐車場代金の割引)、携帯電話の割引などもあります。
また65歳以上の方は、ストーマをつけていて要介護認定を受けると、訪問看護、訪問介護や通所介護、介護施設入所も介護保険で補助があります。40歳以上で65歳未満の方は、がんの状態によって「特定疾患」として介護保険の対象と認定されることがあります。
40歳未満のがんでの在宅療養についても、介護保険と同様な内容の公的な助成制度のある自治体が増えています。
いずれも自分で申請しないと受けられない公的支援制度ですので、ストーマを設置した病院の公的支援制度の相談担当や、自治体の相談窓口にぜひご相談ください。がんの在宅療養については自治体に包括支援の窓口があります。なお、介護についてはケアマネジャー、訪問看護については訪問看護ステーション、医療保険についてはかかりつけの医療機関が相談に乗ってくれます。
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2022年5月26日 |
文書番号 | gw0202 |
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