誤嚥性肺炎とは?
Q.質問
胃がんの術後で5年ほど経ちます。食べすぎると逆流して気分が悪くなることがあり、食べものが飲み込みにくく むせる時もあり、息苦しさが増えてきています。主治医から誤嚥(ごえん)性肺炎と言われました。どんな病気なのでしょうか。(70代男性)
A.答え
一般的に肺炎の典型的な症状は、発熱、咳、膿のような痰が出ることです。誤嚥性肺炎とは、肺炎のうち、食べもの、唾液、鼻水などが誤って気道に入り込むことで起こるものです。
気がつかないうちに誤嚥を繰り返し、のどがゴロゴロする、食事の時にむせる、咳や痰が続く、 なんとなく息苦しくて元気がない、などのはっきりしない症状でお医者さんにかかり、X線写真の所見や、血液検査で白血球が多いことなどをきっかけに、はじめて肺炎と診断されることもあります。
また、胃から逆流してきた食べものや消化液などが間違って気管に入ることで起こる肺炎もあり、この場合は、胃酸や消化液などの刺激が加わることで、誤嚥による肺炎が急速に進行することもあります。
誤嚥性肺炎と診断された場合、一時、入院して治療することが必要な場合があります。
予防のために、口腔ケアによって口の中の細菌を減らし清潔に保つこと、飲み込みやすく本人の飲み込みの機能に適した食事にすること、食事の時の姿勢に注意し、食後すぐ横にならずに しばらく起きていること、などを心がけると良いでしょう。
また、介護士や看護師など普段接している人とよく相談して、日頃から食後のゼロゼロや咳に注意し、食べものの飲み込みをよくすることが大事です。
誤嚥性肺炎についてもっと知りたい方は、日本呼吸器病学会のウェブサイトをご覧ください。
日本呼吸器病学会ウェブサイト 市民の皆さまへ 呼吸器の病気 感染性呼吸疾患 誤嚥性肺炎
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2022年2月15日 |
文書番号 | gw0170 |
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