がん患者の呼吸困難時の対応方法とは?
Q.質問
安静にしているのに呼吸が苦しくなります。がんの療養中なので、心配です。どんなことに気をつけたらいいでしょうか。
A.答え
運動をしていないのに息苦しさを感じてご心配なことと思います。がんの療養中の息苦しさには、がんの肺病変により悪化する場合、がんの合併症で悪化する場合、治療薬の副作用で悪化する場合、心臓の病気などいろいろあり、それぞれで対応法が違います。主治医とよく相談することが大事です。
咳やたんのひどい場合は「がん患者の在宅療養中の咳とたん:何をすればいい?」のQ&Aをご覧ください。
急速に呼吸困難が起こる時は、注意が必要です。
息が苦しくなっている時に、血液が低酸素になっているか否かで対応策が変わります。主治医に相談して測ってもらうか、家にパルスオキシメーターがある場合は、それで簡易の測定ができます。
低酸素になっている場合は、主治医とよく相談してその原因に対応するとともに、必要な場合は酸素を吸入する療法を行います。医療機関または在宅のどちらで酸素療法するのか相談も必要です。
低酸素になっていない場合は、筋肉や骨や術後の痛みなどがないか、呼吸の妨げになる原因がないかなど、主治医とよく相談しましょう。家族や周りの人も、よく訴えを聞いてあげましょう。
肺胞に穴が空いて「気胸」が起きた場合は、「気胸とは?原因とがん患者の在宅療養中の注意点」を参照してください。
がんの手術や、その他の病気で気管カニューレを入れている方の在宅療養の可能性の検討については「気管カニューレとがんの在宅療養:どのように準備すればいいですか?」を参照してください。
なお呼吸困難については日本呼吸器学会のサイトが参考になります。
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2023年11月13日 |
文書番号 | gw0292 |
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