パネル検査はいつ受けるのがいい?

パネル検査はいつ受けるのがいい?

Q.質問
がんと言われ入院して手術をしました。術後に化学療法を行うと言われています。遺伝子パネル検査をすれば副作用が少なく有効性が高い薬を選べると聞きました。この診断を受けられるのでしょうか?
A.答え
現在、がんの遺伝子パネル検査は、標準治療が終了した、あるいは終了見込みの固形がんの方が公的医療保険の適用になります。標準治療がない希少がんの方もこの検査が検討されます。「標準治療」とは、治療の効果と安全性について科学的根拠に基づいた視点で評価がなされ、実際の患者さんに実施することが推奨される治療のことです。根治目的に行われる手術に引き続いて行われる治療(術後補助化学療法)は、さまざまながんにおいて標準治療として実施されており、この時点ではがん遺伝子パネル検査を受ける対象ではないことが多いです。

一方、がんの種類や進行の状況によっては、手術の後に推奨される標準治療がなく、がん遺伝子パネル検査の実施が検討されることもあります。
組織を採取した時期や方法、治療の経過、保管の状況、組織に含まれるがん細胞の状態、現在の病状など、さまざまな状況を考慮した上で、がん遺伝子パネル検査の時期や方法について検討されます。がん遺伝子パネル検査について関心がある場合には、現在の主治医や地域のがん診療連携拠点病院に設置されているがん相談支援センター(→ゲノム医療の相談はどこでできますか?)に相談してみましょう。

執筆者児玉 龍彦
公開日2023年1月1日
文書番号gw0234

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