在宅医の探し方
Q.質問
まもなく退院して、在宅での療養を始める予定です。在宅での診療(訪問診療)を担当してくれる在宅医はどのように探したり、決めたりすればよいでしょうか。
A.答え
訪問診療が可能な地域の医師の情報は、これまで治療を受けていた病院の担当医や、病院の相談窓口(患者相談支援センター、地域医療連携室など)、お住まいの市区町村に設置された地域包括支援センターなどで得ることができます。
病院のがんサロンや隣近所のお付き合いのなかで聞く「口コミ」、インターネットなども情報源となります。
また、ご本人やご家族の健康状態や家庭背景を昔からよく知るかかりつけ医がいたら、訪問診療をお願いできるかどうか、尋ねてみるのもよいと思います。以前からよく知っていて気心の知れたかかりつけ医に、看取りなど先々のことを含めてお願いできれば安心ですね。
しかし、かかりつけ医が在宅の訪問診療を行っている場合でも、がん患者さん特有の痛みのケアや、ターミナルケアについての対応ができない場合もあります。医療用麻薬や点滴など、必要な薬が処方できるか、いつでも相談できる体制があるか、急変時の対応が可能か、などを事前に確認しておくようにしましょう。
在宅療養を安心して継続するためには、医療はもちろん、介護・福祉のさまざまな職種や組織の人たちのサポートも欠かせません。
医療・介護・福祉など多くのスタッフが連携し、チーム(在宅支援チーム)となって在宅でのケアにあたるのが一般的です。そのため、訪問診療を担当してくれる在宅医とともに、頼れるケアマネジャー(介護支援専門員)を探すことも大切な点です。
ケアマネジャーの多くは、居宅介護支援事業所などに所属しています。介護保険の申請・認定が済むと、地域の居宅介護支援事業所などのリストが送られてくるので、それも参考にしながら、できれば近隣のいくつかの居宅介護支援事業所に連絡して訪問し、相談してみるとよいでしょう。
療養するご本人やご家族が望む生活が送れるように、在宅支援チームとの関係を少しずつ築いていけるとよいですね。
執筆者 | 渡邊 清高 |
公開日 | 2021年7月1日 |
文書番号 | gw0104 |
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