遺伝性大腸がんとポリープ:リスクと対策を知ろう

遺伝性大腸がんとポリープ:リスクと対策を知ろう

Q.質問
兄が50代で大腸のポリープががんになり、内視鏡で切除しました。私も十二指腸にポリープがあり切除しています。腸管のポリープやがんが遺伝することがあると聞きますが、どう注意すればいいでしょうか?(50代女性)
A.答え
大腸がんには遺伝性の病気が関与していることがあります。若い年代から多くのポリープができ、20歳頃から大腸などの臓器にがんができる病気も存在します。家族性腺腫性ポリポーシスとポイツ・ジェガース症候群がその代表例です。

大腸がん患者の3割の方は家族間でがんの発症頻度が高いと言われています。しかし、それは遺伝性の要因だけではありません。食事、アルコール、喫煙、腸内細菌などの生活習慣も関係しています。

遺伝的な「病的バリアント」が見つかった場合、予防的切除が勧められることがあります。がんゲノム医療の専門外来で相談することが重要です。また、遺伝カウンセリングで専門家から異なる視点のアドバイスを受けることができます。

「病的バリアント」保持者は、一般の方よりも定期的な検査が必要です。主治医や専門家と相談し、家族や周りの人にも助言を求めることが大切です。

執筆者児玉 龍彦
公開日2023年4月11日
文書番号gw0245

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