夜や明け方の咳の背景:がん療養中の方へ

夜や明け方の咳の背景:がん療養中の方へ

Q.質問
がんの療養中ですが、夜や明け方になると咳がよく出て困っています。なぜでしょうか?
A.答え
がんの進行に伴って咳の出ることがありますので、主治医によく相談してみてください。

一般的には、夜になると咳が出ると辛いことがあり、さらに寝不足も引き起こします。呼吸器学会のウェブサイトでは、どういった時間帯に咳が多いかで原因を考える方法を紹介しています。

早朝にヒューヒュー、ゼイゼイといった音を伴う場合、喘息も考えられます。喘息はいろいろな刺激物や、冷たい空気によって気道にアレルギー反応が起こり、夜間や早朝には特に気管支が狭くなって、発作を起こしやすいことが知られています。治療は吸入ステロイド薬が基本とされ、アレルギーを抑える内服薬や気管支を広げる薬(気管支拡張薬)を併用することがあります。

横になってしばらくして咳や息苦しさが出る場合は、心不全の心配もあります。心不全の場合、上半身を起こして座った姿勢をとると楽になることが多いのが特徴です。

仰向けに寝ると咳とたんが出る場合は、鼻や副鼻腔に炎症があり、鼻水や膿が喉の奥に流れ込み刺激になっていることがあります。副鼻腔炎に対する治療が必要になることがあります。 

これらの症状が重なることもあり、夜の咳やたんが繰り返す場合は慎重に対応しましょう。

執筆者児玉 龍彦
公開日2023年11月13日
文書番号gw0309

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