がんの痛み止めとしてのオピオイド使用の基本原則

がんの痛み止めとしてのオピオイド使用の基本原則

Q.質問
オピオイドをがんの痛み止めに使う時の原則を教えてください。
A.答え
世界保健機関(WHO)は、がんの痛み止めにオピオイド系鎮痛薬(医療用麻薬、以下オピオイドと略す)を使うときに、4つの基本原則を示しています。
1)できればなるべく口からとる
2)時刻を決めて規則正しく
3)患者ごとの個別的な種類と量で
4)その上でさらに細かい配慮を

以前は、非オピオイド→軽症から中等度の痛みにむいたオピオイド→重度の痛みへのオピオイド、という順番が原則でしたが、その場合痛みを取るのに時間がかかり、苦痛を感じる時間が長くなってしまうため、現在は痛みの状態によって初めから最適のオピオイドを使うことが勧められています。
きちんとした処方計画のもと、ご本人の痛みの状態にあった製剤・量・投与法、副作用への治療を併用すれば、オピオイドで「中毒になる」、「寿命を短くする」といった懸念を持たなくてもよいことがわかってきた結果です。
ご家族や介護する方は、これらを理解したうえで、主治医との相談を深め、看護師・介護福祉士・薬剤師などの医療関係者とも協力したうえで、患者さんの状態を見ていきましょう。

執筆者児玉 龍彦
公開日2024年2月13日
文書番号gw0315

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