オピオイド系鎮痛薬使用時の悪心・嘔吐への対応策

オピオイド系鎮痛薬使用時の悪心・嘔吐への対応策

Q.質問
オピオイド系鎮痛薬を使い出すときに、悪心・嘔吐が出る場合があると言われました。どうしたらよいでしょう?
A.答え
オピオイド系鎮痛薬(医療用麻薬、以下オピオイド)を使い出したときに、悪心・嘔吐の出ることがあります。しばらく使っているとオピオイドに慣れてきて、症状が軽くなる場合もあります。オピオイドを飲みだして気分が悪くなる時は、主治医の指示に従って、まず抗ドパミン薬(プロクロルペラジンなど)を服用します。また抗ヒスタミン剤は、耳の中の器官への影響で気分が悪くなる場合に有効です。この両方を合わせて予防的に使う場合もあります。
それでもよくならない場合は、向精神薬やセロトニン拮抗薬を処方される場合もあります。主治医とよく相談してください。
悪心・嘔吐が抑えられないと生活の質が低下するので、オピオイドの量を抑えたり、製剤や投与法を変えたりすることが必要な場合もあります。がんの痛みを、局所麻酔などによる「神経ブロック」という方法で抑えられる場合にはこれを併用し、オピオイドの量を減らすこともあります。
またオピオイドは便秘を起こす場合が多いので、それにより腹痛や腹部膨満などの症状が出る場合もあります。それには便秘の治療を行います。
自己判断せず、主治医とよく相談してください。

執筆者児玉 龍彦
公開日2024年2月13日
文書番号gw0322

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