オピオイド系鎮痛薬の副作用:眠気と呼吸抑制の対策

オピオイド系鎮痛薬の副作用:眠気と呼吸抑制の対策

Q.質問
家でがん療養中の母が、オピオイド系鎮痛薬の副作用で眠りがちになります。どうしたらよいでしょうか。
A.答え
オピオイド系鎮痛薬(医療用麻薬、以下オピオイド)を使うと、眠気が増し、眠ってばかりになることがあります。眠りがちになってしまう場合はオピオイドが多すぎる可能性があり、注意が必要です。それが進むと、呼吸が抑えられる副作用が出ることがあります。
ただ一般の痛みを抑える量では、呼吸に対する影響は起こりにくいです。
間違って多量のオピオイドを飲んだり、貼り薬で量を多く投与してしまった場合は、救急対応が必要な場合があります。眠りがちな状態から意識障害が見られる時は、呼吸に影響している可能性に注意します。呼吸数をチェックする必要があります。
オピオイドの過量により呼吸数が減ってきたときには、主治医もしくは救急の専門医に相談することが必要です。呼吸に影響している場合には、医師の指示で気道の確保やオピオイドの作用をブロックするナロキソンという注射薬が必要な場合があります。
痛みを抑えるので眠気が増したように感じることもありますが、日常生活ができている場合であれば心配しすぎないでください。

執筆者児玉 龍彦
公開日2024年2月13日
文書番号gw0321

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