オピオイド系鎮痛薬は使い始めと増量時に注意が必要
Q.質問
父ががんの在宅療養でオピオイド系鎮痛薬を使うことになりました。医療用麻薬を使うのは初めてですが、最初に注意することはあるでしょうか。
A.答え
家でのがんの療養では、オピオイド系鎮痛薬(医療用麻薬、以下オピオイド)を使い始める時と増量する時、特に注意が必要です。このような場合には、傾眠・転倒・便秘・悪心などの副作用に対し、家族や主治医、看護・介護、周りの人がよく注意しましょう。使いだしてしばらくすると安定してきて、副作用に対処しやすくなる場合もありますが、特に衰弱している方、高齢の方は続けて注意が必要です。
逆にそういう時に特に注意していれば、オピオイドは比較的安全に使うことができるようになっています。がんの痛みはいろいろな原因で起こり、これまでは生活の質を大きく低下させてきました。しかしオピオイドをうまく使いこなすにはご本人と家族、主治医、看護師・介護士・薬剤師が協力して本人の状態をよく知り、薬の作用、副作用をよく理解することが必要です。そうすることで、痛みの克服や副作用の抑制の可能性が高まるでしょう。
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2024年2月13日 |
文書番号 | gw0328 |
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