がん患者の痛みの訴え:痛そうに見えない時にどう対応するか
Q.質問
父ががんのため介護をしています。あまり痛そうに見えないのですが、本人が痛みにレスキューを希望する場合はどうしたらよいでしょうか。
A.答え
原則的には痛みは本人の感じるものなので、本人の痛みの訴えを信じて対応することが大事です。
ただ、せん妄や認知症があったり、本人とのやりとりが難しかったりする場合は、主治医に相談してください。せん妄による痛みの訴えの可能性がある時は、オピオイド(医療用麻薬、以下オピオイド)より向精神薬がよく効く場合があります。
また周囲の変化に過敏になり全身のあちこちに痛みが出る場合は、がんが痛みの原因ではないこともあるため、オピオイド系鎮痛薬が効かない場合があります。
訪問診療、訪問介護の方に家での様子をよく見てもらうことが役に立ちます。本人の様子をよく理解して主治医にオピオイドで効果があるかどうか、よく相談されることが大事です。
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2024年2月13日 |
文書番号 | gw0317 |
【関連記事】
【関連キーワード】