日本人と欧米人の肺がん遺伝子変異の違い:EGFR遺伝子変異と治療効果

日本人と欧米人の肺がん遺伝子変異の違い:EGFR遺伝子変異と治療効果

Q.質問
日本人は欧米人と比べて、EGFR遺伝子の変異が多くて薬が効きやすいと聞きました。どういうことでしょうか?
A.答え
肺がんの一種(腺がん)では、日本人は欧米人よりもEGFR遺伝子変異が見つかる確率が高く、日本人では30-50%に対して欧米人では約10%です。東アジア人でも日本人と同じ傾向があります。これは人種の違いが影響していると考えられます。

EGFR遺伝子変異は、がん細胞の増殖を促進するチロシンキナーゼという部分におきます。この部分を阻害する薬は、がん治療に効果的です。ただし、薬を使うと耐性を持つがん細胞が出てくるので、耐性がおきにくい新しい薬も開発中です。

がんの遺伝子検査を受けて適切な治療を選ぶことが大切です。もし再発があった場合、それに適した薬を選ぶためにも主治医とよく相談してください。また、EGFR遺伝子変異に対して薬を使うと、効きにくくなる変化が起こったり、別の遺伝子が活性化する変化が起こることもあります。その場合、追加の検査や効果のある薬の探索がさらに必要になるかもしれません。

この分野では現在、研究開発が活発に行われています。主治医に相談することが大切です。また、信頼できるがんの遺伝子検査を行う医療機関を知りたい場合は、主治医や地域のがん相談支援センターに問い合わせてみてください。

執筆者児玉 龍彦
公開日2023年10月6日
文書番号gw0285

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