肺がんの進行度(ステージ)とは?
Q.質問
病院で肺がんと診断され、「ステージ」が進行していると言われました。肺がんの「ステージ」とは何ですか?(50歳 男性)
A.答え
肺がんのステージとは、がんの広がりや進行度を示すもので、主にCTやPETなどの画像検査に基づいて評価されます。ステージはがんのタイプや患者さんのパフォーマンスステータス(患者さんの元気さの指標)とともに、治療法を選ぶために必要な情報です。
肺がんの治療は主に3種類あり(手術療法・薬物療法・放射線療法)、根治のためには、手術でがんを完全に取り除くことが望ましいとされていますが、肺は呼吸を担う重要な臓器であり、切除できる範囲に制限があります。肺は右側に3つ、左側に2つの「肺葉」があり、肺葉を基本単位として切除が行われます。ステージは、肺内のがんの広がりだけでなく、リンパ節や他の臓器への転移の有無も考慮して決定されます。
ステージは1から4に分けられ、さらに細かく分類されます。切除可能な場合や、放射線療法と薬物療法を併用して治療する場合、薬物療法を中心に実施する場合などなど、ステージに応じて大まかな治療の方針が変わります。
ステージや痛みや息苦しさなどの症状の有無、全身状態、他の病気(併存疾患)の程度などに応じて、複数の治療を組み合わせて行われることもあります。体だけではなく心のケアも含め専門家がチームを組んだりしながら、患者さんの希望に基づいて治療の方針を決定していきます。
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2023年10月6日 |
文書番号 | gw0272 |
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