肺がんの脳転移:知っておくべき症状と治療法
Q.質問
肺がんが脳に転移したと言われましたが、どういうことでしょうか?(70代 女性)
A.答え
ご心配なことと思います。
主治医とよく相談してください。肺がんの脳転移は、がんの中では比較的起こりやすいことが知られています。脳に転移した場合、吐き気、頭痛、麻痺、運動障害などさまざまな症状が出ることがあります。
転移したがんが小さくて数が少ない場合は、薬物治療や放射線治療(定位放射線照射・ガンマナイフなど)が行われることがあります。また、治療の方針を検討するために、遺伝子異常を調べるリキッドバイオプシーが行われることがあります。転移の数が限られている場合には、手術で切除することもあります。数が多くて大きい場合は、脳全体に放射線を当てる全脳照射が行われることがあります。
症状によっては、ステロイド薬を使って対処することもあります。また、免疫チェックポイント阻害剤が効果的な場合もあります。
治療を決める際には、他の場所への転移や患者さんの体調・希望も重要です。主治医との相談に加えて、放射線治療医や脳神経外科医に意見を求めることも考えてみるとよいでしょう。
執筆者 | 児玉 龍彦 |
公開日 | 2023年10月6日 |
文書番号 | gw0279 |
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