肺がんの遺伝子検査におけるリキッドバイオプシーの役割

肺がんの遺伝子検査におけるリキッドバイオプシーの役割

Q.質問
肺がんのリキッドバイオプシー検査とはなんですか?
A.答え
リキッドバイオプシーは、血液でがんの遺伝子の変異を調べる検査です。普通バイオプシー(生検)というとがん組織を一部採取して検査や診断することを指すのですが、リキッドバイオプシーは採血で得られた血液を検査に使用しますので体への負担が軽いのが特徴です。
がんが進行するにつれ、血液中にがん細胞や遺伝子のかけらが流れることが増えていきます。遺伝子は体の外で増やすことができるため、少量の血液で検査が可能です。特に、進行がんの場合、がんが大きくなったり、転移が広がっている場合に、、リキッドバイオプシーでがん遺伝子の変異が特定されやすくなるため、より正確な変異の有無についての情報を得ることができるようになります。

現在、リキッドバイオプシーを使った肺がんのEGFR遺伝子検査が、公的医療保険で実施できます。一方、がん遺伝子パネル検査は、標準治療がない、あるいは標準治療が終了した(見込みを含む)進行した肺がんなどの固形がんを持つ方が、公的医療保険の適用となっています。保険適用の条件を満たす場合のがん遺伝子パネル検査は、3割負担の患者さんの場合約17万円程度です(2023年時点)。

執筆者児玉 龍彦
公開日2023年10月6日
文書番号gw0289

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